こんにちは『福祉のほしクズ』です。
まず簡単な自己紹介↓
●デイサービス、ショートステイ、施設入所の生活相談員を経験
●従業員1,400人以上の社会福祉法人にて「認知症介護」「施設経営」「研修講師」などのノウハウを叩きこまれる
●理想と現実の狭間で悩み、うつ病を発症
●自分の内面と向き合い、自分を見つめ直すため「毎日が自己覚知」と決意
●自分のやり方、行動変容にて「他者理解」を意識した行動を意識
さて、いきなりですが世間のイメージだけでなく実際に働いている人の中にも、こんな風に思っている人って多いのではないでしょうか?
○介護職員ってレベル低い人が多いよね
○介護職員は、バカな人が多い
確かに存在しています。
残念ながら、それが今の介護業界の現状です。
でも、どうにかしようと頑張ったところで、どうにもならないんですよね。
そんな人たちと働いていく必要があるので、うまく付き合いながら、働きやすい環境や組織を作っていくことが必要になるんですね。
なぜ、低レベルな介護職員が多いのか
介護の現場に低レベルな人が集まってきてしまうのには、大きく3つの理由があります。
①給料が安いこと
②慢性的な人手不足であること
③勉強する必要がないこと
給料が安いこと
厚生労働省による令和2年賃金構造基本統計調査によると…
他の産業に比べて6~7万円低くなっています。
介護業界の給与が安いということは、皆さん周知の事実ですよね。
もう「介護=安月給」のイメージ強すぎです。上記は月収の差ですから、年収計算ではその差は大きくなるばかりです。
頭のいい人が、優秀な大学を出てまで働きたい業態ではないんですね。そもそも、頭がいい人=仕事ができる人は、介護業界には来ません。
ですから、これから長い人生を考えたときに、給料が安い時点で選択肢としてはもうないんです。
新卒であれば、余程の強い気持ちがある人ならともかく、どの企業にも入れないような人が、路頭に迷ったあげくに辿り着く行き先が介護業界なんですよ。
そもそも気持ちがある人は、ちゃんと勉強しますからレベルの低い介護職員にはならないですしね。
他の業界から転職してくる人も、一般企業で通用しなかったり、ブラック企業で駒として働き、限界を超えた人たちが来る場所…
ハローワーク行っても「介護しか残ってない」「介護は誰でもなれる」なんて言われて真に受けて選んできますんで、そもそも意欲がない人たち…
意識低い職員がたくさん集合すれば、低レベル軍団の出来上がりです。
慢性的な人手不足
介護業界は、慢性的な人手不足です。新しい職員が入ってこないのは当たり前で、いかに今いる職員が辞めないように気を遣いながら運営しています。
ただでさえ人がいないので…
そうなると、低レベルな職員たちは調子に乗ります。
何か不都合なことが起きれば、
「じゃあ、辞めますけど…」
という必殺技を使ってくるわけですね。
「はい、喜んで!」と本心では言いたいところをグッと我慢しなければならない苦しい状況。
そして実際辞めても次の就職先がすぐ見つかってしまうのが介護業界…
そうやって面倒なことを切り抜けてきた職員たちは、どんどん自分たちが楽な方へ仕事(ケア)を改悪していくわけです。
そんな中に置かれた一部の志高い優秀な職員たちは、その価値観のギャップと低レベル介護職員たちの尻ぬぐいに追われ、潰れていってしまうんですね。
そして残るのは、低レベル介護職員軍団…
勉強する必要がない
介護職員になって、改めて勉強する職員というのはごく一部です。
なぜなら、勉強する必要ありませんからね。当たり前に毎日出勤して、オムツ交換して、風呂に入れて、ご飯食べさせてればとりあえず給料はもらえますから。
そして、人柄・スキル・経験値なんて関係なく、自動的に昇級していきますし、経済に影響されにくい業態であるため、ボーナスもきちんと出ます。
そして、そして、そんな低レベルな介護職員たちのために、わざわざ一律で賃金を上げようなんていう愚策を国が打ち出すものですから、低レベル介護職員たちにとっては喜ばしいばかりですよね。
給与となるのは、他ならぬご利用者から頂いているのに、それにすら気づかないおバカさんばかりです。
介護をしてやってる感満載の対応が悲しくなる今日この頃…
勉強しない職員の勘違い軍団の出来上がりというわけですね。
介護職員が低レベルに見られる理由
ここまで、低レベル介護職員が出現する原因について書きましたが、ここからは実際にどのような視点において低レベルなのかを解説します。
①介護職員としての倫理観の欠如
②社会人としての常識の欠如
③自己研鑽・勉強しない
この3つの視点においてお話していきます。
介護職員としての倫理観の欠如
介護保険法第1条を確認してみると…
(目的)
第一条 この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。
この2つが大切なポイントです。
また、1982年に福祉の先進国であるデンマークのベント・ロル・アナセン氏によって提唱された介護の三大原則というものがあります。
そして、介護福祉士という国家試験を有して、介護のプロフェッショナルとしての倫理観については、日本介護福祉士会倫理綱領に示されています。
これらの総じて言うと、「ご利用者の方が、自分の持っている力を最大限に活用しながら、最期までその人らしく尊厳のある生活を継続できるように支援すること」になります。
この基本姿勢が全く理解されずに、自分勝手に独りよがりの介護をする人が多いです。
社会人としての常識の欠如
介護職員の中には、挨拶すらできない職員がいます。挨拶は、コミュニケーションの基本であり、入り口ですが、ビックリするくらい挨拶がまともにできない職員が多すぎます。
挨拶は、ただすれば良いものでなく、相手に伝わるように、お互いに気持ちよく過ごせるようにするものだと思うのです。
しかし、「目を合わせない」「言われてからする」「声が聞こえない」など、小学生でもできるレベルの挨拶ができない人がいるというヤバさがあります。
挨拶ができなだけでもヤバいですが、それに加えて…
・人の悪口や愚痴、文句しか言わない
・感謝の気持ちを伝えることができない
・平気で上司批判をする
こういう人たちが蔓延っています。一般企業にいたら、即刻クビレベルです。
自己研鑽・勉強しない人が続出
介護技術や理論は、日々進歩してきています。ICTや介護ロボットの活用など、これからの人材不足に向けて、介護業界も進化していかなくてはなりません。
しかし、そういった情報を取り入れたり、自ら学ぼうという職員が圧倒的に少ないです。
何年も介護業界で働いている人が、「認知症って何?」って聞かれて「物忘れです。」っていう絶望的レベルの回答しかできないなんていうことはよくあります。
それだけでなく、「入所しているご利用者に興味がない、知ろうとしない」職員も多数。
根拠のない経験や感覚で介護をする職員が多いんです。
低レベル介護職員と関わっていく方法
そのような状況下でも、うまく付き合いながら、業務をしていかなくてはなりません。
最初にも言いましたが、人を変えることってとても難しいことです。だから、自分自身の関わり方を変えて、工夫していくしかないんですね。
ポイントとして次の5つ。
①自分からあいさつする
②感謝の気持ちをたくさん伝える
③丁寧な言葉づかい
④相談されたら丁寧に対応する
⑤時には仕事を任せてみる
自分から良いオーラを出していくイメージです。継続していくと、話しかけやすくなったり、報告・連絡・相談がしやすくなります。
それだけでも、働きやすさが変わってきます。
意識して取り組むことで、少しずつ変わっていきます。
まとめ
お話してきたように、介護業界は低レベルな介護職員がいることは事実です。
しかし、その状況下でも私たちは、ご利用者の安心できる生活を支援するために、日々関わっていかなければなりません。
低レベルな介護職員が、少しでもレベルアップしていけるように、まずは自分自身の内面を見つめ直し、変わっていこうと思います。
「とりあえず低レベルな職員は、これを読んどけっ」っていう本(※漫画あり)↓