【すぐ使える】施設の個人情報保護に関する研修

施設の研修
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福祉のクズきちの研修シリーズ② 『施設の個人情報保護に関する研修』

※『プライバシー保護に関する研修』と合わせて実施したい方は、こちらをクリック

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個人情報保護に関する法律

 個人情報の有用性に配慮しながら、個人の権利利益を保護することを目的として、民間事業者の皆様が、個人情報を取り扱う上でのルールを定めている法律です。

誰もが安心してIT社会の便益を享受するための制度基盤

 平成15年(2003年)に成立・交付され、平成17年(2005年)に施行されました。

 IT技術の進歩により、急激に発展してきたインターネットを誰もが安心して利用できるように制度化されたものです。

法律制定の背景

●高度情報通信社会の進展

 コンピュータの処理能力向上により、大量なデータ処理が可能となり、そのデータを様々な目的のために有効利用ができるようになりました。

 コンピュータがネットワークでつながることにより、各種のデータがリアルタイムで見れたり、把握できるようになり、情報が瞬時に拡散され、多くの人が手軽に情報を手に入れることが可能になりました。

●情報漏洩などによる個人情報の不正な取り扱いに対する社会的不安の拡大

 デジタル化された個人情報は、紙媒体と比べると容易に複写でき、ネットワークを介して大量の個人情報が瞬時に流出してしまう可能性があります。

 また、一度流出してしまった個人情報は、完全に回収することは困難になります。

情報の取り扱いに対する不安を解消し、適切に運用されるようにする

 近年は、SNSの急速な普及により、自ら個人情報を世の中に晒す危険性が増してきています。こういう時代だからこそ、個人情報の取り扱いについて正しい理解をしておく必要があります。

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そもそも「個人情報」とは?

 「個人情報」とは、特定の個人を識別する事ができる情報です。

 氏名、性別、生年月日、年齢、本籍、住所、個人番号(マイナンバー)、電話番号、勤務場所、職業、収入、家族などの様々な情報がこれにあたります。

「個人情報」が漏洩するとは?

① 漏えいした情報により、迷惑被害を被る可能性がある場合 

② 漏えいした情報が悪用されると、詐欺や事件に巻き込まれる可能性がある場合

③ 情報の漏えいが、個人・会社の経済的な損失につながる可能性がある場合

④ 上記の件が実際に発生した状況

 これらの事象が発生した場合、「個人情報漏洩」したことになります。

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介護現場における個人情報の実際

 では、介護サービスを利用する場合の個人情報の取り扱いについて少し考えてみましょう。

 サービスの相談から実際に利用するまでには、様々な過程を踏みますが、その過程の中で多くの個人情報を扱っているという認識が必要になります。

介護サービス利用のため、窓口に相談

 相談のために来所された方やサービスの対象者となる方の氏名、年齢、住所などの個人情報が記録され、介護を提供するためのサービス事業者へ情報が提供されます。

 検討が必要なケースであれば、より多くの関係機関やサービス事業所に対してこれらの情報が提供されるわけです。

サービス開始前の事前訪問

 基本的な身体の状態から既往歴、趣味、特徴、性格、生い立ち、経済状況、家族情報、身体状況、かかりつけ医など様々な情報がケアマネジャーやサービス事業者に共有されます

 この共有された情報は、利用するサービス事業所の職員に周知されるのです。

サービスを開始

 初めて対面する介護職員は、私の情報を書面上で知った状況で接することになります。

 サービス利用者にとって初対面の人が…

 「○○さんですよね、初めまして。○○から来られてるんですよね。○○がお好きと聞いてます。私も好きなんですよ。今度、一緒にレクでやってみましょう。」

 なんて話しかけてくることになります。普段の生活で考えれば、恐ろしいことですよね。


介護サービス利用者側の視点

 介護サービスを利用すると、記録と言う形で日々の生活が情報としてストックされていきます。

●日々の生活が全て記録されています

 何時に起きて、いつどれくらいの量のうんこ💩をして、ご飯は全量食べて、皮膚が乾燥して…などなど

 その方の生活が、情報として残ります。

●様々な関係する職員などに、情報を共有されています

 担当者会議や請求業務などパソコンデータ、メモ リスティック、紙媒体、サーバー、クラウドデー タなど様々な方法で個人情報が日々やり取りされています

●情報を知っている職員が、他の事業所移ったり、退職する

 様々な情報を知った職員が、転職したり退職したりするため、その情報をより多くの人が知ってしまうリスクがあります。

個人情報の管理と情報漏洩

 多くの個人情報を取り扱う仕事であるからこそ、徹底した管理と認識が必要になります。

 では、個人情報はどこから漏洩してしまうのか確認しておきましょう。

施設で働く職員から漏洩

 個人情報に関する誓約書を取り交わしていない事業所は、根本的なリスク管理ができていません

 職員自ら情報を漏らす可能性があります。また、SNSを利用して、深く考えず様々な情報を書き込んだり、結果としてネット上で炎上し、職場が特定されたりする可能性もあります。

 個人情報が記載された書類をシュレッダーにかけず捨てたり、書類を事業所内で紛失したり、間違った場所にFAXしてしまうなどのミスでも容易に漏洩してしまいます

施設に出入りする人からの漏洩

 知り得た情報を他に漏らしたり、許可なく写真を撮影したりして、その結果情報が外部に漏れる可能性があります。

 関係者でもないのに敷地内を出入りする者、許可なく施設内を出入りする者がいるかもしれないという可能性を疑い、見えるところに情報を掲載したりしないように注意が必要です。

施設のパソコン、スマホ等の機器からの漏洩

 ウイルスに感染して、知らないうちに盗まれたり、ウイルス対策をしていないしていない事業所は非常に危険です。

 また、許可なく自宅から持ってきたメモリースティク等を使用するのも、リスクがあります。

情報を盗むのも、漏洩させるのも全て関わる人間が原因

 あなたが漏らした情報や事業所から盗まれた情報で、人のプライバシーが侵害されたり、犯罪に巻き込まれたり、だまされたりして、人が傷つくことを忘れないでください。

まとめ

 漏えいされると何が起こるのかをしっかり認識してください。

 介護現場では、様々な個人情報を利用します。

 それを管理するのは、職員です。

 個人情報を流出させれば、責任を問われる事件に発展 します。

      その責任の重さを自覚し、

     日々の行動に気をつけましょう!

※『プライバシー保護に関する研修』 は、こちらをチェック

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