【すぐ使える】感染症・食中毒の予防及び蔓延防止に関する研修(食中毒予防編)

施設の研修
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福祉のクズきちの研修シリーズ⑧ 『感染症・食中毒の予防及びまん延防止に関する研修(食中毒予防編)』

 その他の研修をご覧になりたい方は、カテゴリー「施設の研修」にございますので、ぜひご活用ください。

 本研修で学べる内容はこちら↓

 •食中毒とは何か?

 •食中毒はいつ起こりやすいのか?

 •食中毒の分類と性質 •食中毒予防の原則

 •手洗いについて

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食中毒とは何か?

 皆さんは食中毒という言葉についてどんなイメージがありますか

→「おなかが痛くなる」、「蕁麻疹がでる、吐いてしまう」、「下痢になる」などいろいろイメージできると思います。

 食中毒とは「食品に起因する胃腸炎・神経障害などの中毒症の総称」と定義されており、多くは、急性の胃腸障害(嘔吐、腹痛、下痢などの症状)をおこします。

 食べ過ぎ・飲み過ぎでお腹が痛くなったり、下痢になることもありますが、これは食中毒とは言いません

 食中毒は、有害な微生物化学物質を含む飲食物を食べた結果生じる健康障害のことを指します。

→お酒の飲みすぎや焼き肉の食べすぎでおなかが痛くなったり二日酔いになって頭が痛くなることがありますがそれは食中毒ではありません。

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食中毒は、いつ起こりやすいのか?

 では、食中毒はいつ発生しやすいのかといいますと、皆様はどの季節を想像しますでしょうか?

→食べ物が腐りやすくなる、夏でしょうか?ここ数年はノロウイルスという言葉も聞かれますよね。

 細菌やウイルスによって流行する時期が変わってきます

 細菌(○○菌など)による食中毒にかかる人が多くでるのは、気温が高く、細菌が育ちやすい6月から9月ごろです。
 ウイルス(○○ウイルスなど)による食中毒は冬に流行しやすい特徴があります。

 また、キノコや魚のフグなどには、自然に有毒な物質を含んでいるものがあり、そういったものをまちがえて食べることによって食中毒になることもあります。

 食中毒を起こす細菌は、土の中や水、ヒトや動物のひふや腸の中にも存在していて、特別な菌というわけではありません。

 ただし、食品を作る途中で菌がついてしまったり、家庭で料理したものを、あたたかい部屋に長い時間置いたままにしておくと、細菌が増えてしまいます。

 食中毒というと、夏場に多いイメージがあるかもしれませんが、実際には、事件数・患者数ともに冬場に増える年が多く、年間を通じて発生しているといえます。

 冬場の患者数が非常に多いのは、感染力の強い『ノロウイルス』による食中毒が冬場に多く発生しているからだと考えられます。

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食中毒発生件数及び病因物質

 昨年の食中毒がどれくらいおこったのかといいますと、発生件数としましてはアニサキスが多いのですが患者数はノロウイルスがダントツで多くなっております。

 感染力が強いため一度発生してしまうと爆発的に広がってしまうことかと思われます。

食中毒の分類と物質

 食中毒は、その原因になったもの(細菌、ウイルス、自然毒、寄生虫)によって、細かく分類されます。

 色々な種類がありますが、今回はその中で施設や家庭で比較的発生しやすい食中毒をご紹介していきます。

食中毒の要因① ノロウイルス

 二枚貝からの感染や人から人への感染があります。(十分に加熱されていないカキアサリシジミ

 少量の菌でも感染、発症します。

 感染すると下痢腹痛嘔吐発熱等の症状がみられます。

 潜伏期間は最大48時間といわれているため感染の疑いがみられる際には、くれぐれも料理等は行わないようにお願いします。

対抗手段としては、感染の疑いのある人は料理をしない。

  手指をよく洗浄・消毒する。
  二枚貝は十分に加熱して食べる。

  (85~90℃、90秒間以上)
  環境が汚染されたら、殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム)等による消毒が必要

食中毒の要因② カンピロバクター

 鶏肉からから感染することが多いということと、動物の糞便から感染することもあります。

 消毒されていない水に含まれている可能性もあります。

 症状は下痢腹痛嘔吐発熱などがあります。

対抗手段としては加熱を十分に行ってください。生肉の摂取もできるだけ避けるように!

食中毒の要因③ ウェルシュ菌

 もともと自然界に広く分布している菌ですがスープ、カレー等の酸素のないところで増殖し、感染症の発症原因になります。

 症状として下痢軽い腹痛があります。

対策としては常温で放置せず、冷蔵庫で保存する。早めに食べきることが大切です。

 また他の菌にくらべ熱にも強い為、汁物等の加熱は念入りに行い、よくかき混ぜ、空気に触れることで増殖を抑えることができます。

食中毒の要因④ 黄色ブドウ球菌

 黄色ブドウ球菌はもともと人の皮膚口の中に生息している菌です

 おにぎりやサンドイッチなどからの発生が多くみられます。

 症状としては激しい吐き気嘔吐下痢腹痛等があります。

 対策としては食品に直接素手で触らず、手袋を使用する、手に傷口がある時は必ず処置を行ってください。

食中毒の要因⑤ 腸管出血性大腸菌

 テレビのニュースなどでO-157という言葉を聞く機会が多くあるかと思います。

 毒力の強いベロ毒素を産生する大腸菌の一種となります。食中毒が多発する初夏から秋にかけて特に注意が必要ですが、気温の低い時期でも発生が見られることから、夏以外の季節も注意が必要です。

 糞便等によって汚染された食肉や野菜、その加工品 井戸水からの感染が確認されます。

 生野菜、生果物等であれば次亜塩素酸ナトリウムの(キッチンハイターなど)希釈液に浸漬して消毒する。

 または加熱行うことで感染を防ぐことができます。

食中毒を予防する三原則

予防① つけない

 手指や器具類の洗浄・消毒や、食品を区分け保管したり、調理器具を用途別に使い分けたりすることなどが必要となります。食品に触る回数を減らすことが大事です。

予防② 増やさない

 食品に食中毒菌がついてしまっても、食中毒をおこすまでの菌量まで増えなければ、食中毒にはなりません。

 食品についた菌は、時間の経過とともに増えるので、早く食べきることが大切です。また、細菌は通常、10℃以下では増えにくくなるので、食品を扱うときには室温に長時間放置せず、冷蔵庫に保管する必要があります。

予防③ やっつける

 一般的に、食中毒を起こす細菌は熱に弱く、食品に細菌がついていても加熱すれば死んでしまいます。

 加熱はもっとも効果的な殺菌方法ですが、加熱が不十分で食中毒菌が生き残り、食中毒が発生する例が多いので、注意が必要です。また、調理器具は洗浄した後、熱湯や塩素剤などで消毒することが大切です。

まとめ

 食中毒細菌・ノロウイルスについて正しい知識を持ちましょう。

 正しく適切に対策することによって食中毒を防ぐことができます。施設のご利用者はもちろんですが、職員の体調管理も大切な業務です。

 この研修で、正しい知識を身につけて頂ければと思います。

その他の研修をご覧になりたい方は、カテゴリー「施設の研修」にございますので、ぜひご活用ください。

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